前回まで不振だった、アルゼンチン、スペイン、オランダ、ポルトガル
といった国々のパフォーマンスが非常に良いので
どの国が優勝するのか本当に予想しづらい。
みんなそれぞれひいきの国があって応援しながら優勝を予想していると思う。
私の優勝国予想は、イングランドまたはブラジルです。
根拠はズバリ、愛です。
サッカーに対する愛がある国が優勝すると思ってる。
この考えを語るには、以前の野球世界一決定戦・
WBC(ワールドベースボールクラシック)に話を戻す必要がある。
WBCでは一時日本が予選落ちしそうなときがあったね。
予選リーグで韓国に敗れたとき。
あのとき韓国チームは優勝したわけでもないのに、
神聖なマウンドに深々と太極旗を突き刺してた。
ありゃ〜失礼な行為だと思ったね。
彼らはいい野球をしたことではなく、
『日本に勝った』
というそのことだけに狂喜していたようだね。
野球という競技を利用して己のプライドを充足させる、
こんな失礼な行為はないと感じた。
そのとき直感したのは、こういうチームは優勝するのにふさわしくない、
という予感だった。
果たして予感が的中し、大どんでん返しがあった。
決勝は日本とキューバが戦った。
敗戦後のキューバ監督のコメントが感慨深かった。
こんなことを言ってたと記憶している。
「(WBCという)大会はぜひ続けてほしい
今回の大会で素晴らしい試合が多かったのは、
選手が金のためではなく、祖国のために懸命にプレーしたからだ」
私は納得したよ。なぜキューバという小国が決勝の席にいたのかを。
キューバの人は野球を愛している。
だからこんな立派なコメントを言える人が監督になっているんだ。
彼らの強さの秘密はここにある。
つまり野球という競技に対する愛である。
もちろん我が日本も、イチローをはじめとする優れた選手が野球を愛している。
だからこそ結果を残せたのだ。
−競技そのものを強く愛しているチームが結果を残す−
これが、WBCを通じて私が確信した黄金律だ。
考えてみればこれは当然のことだ。
人は強くなろうとすれば不断の努力を払わなければならない。
孤独に、ひたむきに、ストイックに。
「相手に勝とう」と思って努力している奴は
相手に勝った時点で気持ちが終わってしまうと思うんだよね。
本当の強者は、人を相手にせずどこまでも高みを目指している。
そのためには、己を虚しくし、理想のプレースタイルを持ち続けなきゃならない。
そういう、競技自体を愛して止まない人。
簡単に言うとイチローみたいな人。
前置きが長くなった。
以上の見方でサッカーW杯を見てみよう。
どのチームが一番に、サッカーそのものを愛していると思う?
私の直観では、イングランドとブラジルなんだ。
イングランド。
対パラグアイ戦をTVで見たよ。
イングランドの選手は本当にフェアプレーをする。
彼らのプレースタイルは硬派で質実剛健。
わざと倒されてフリーキックを得る、というような卑怯な真似は一切しないんだ。
ベッカムがパラグアイ選手からバックチャージを受けて倒されたシーンがあった。
一瞬思い出したのは、前々回大会で逆上し、退場したときのこと。
彼はすぐ頭に血が昇る性格だったんだ。
でも今回、彼は笑ってパラグアイの選手に手を差し伸べていた。
あぁ彼は変わったんだなって思えたよ。
彼は成長した。
サッカーという競技を愛しているからこそ成長できたんだ。
彼の率いるチームは強いはずだ。
ブラジル。
ロナウジーニョとカカを見てるとイチローと同じ匂いがする。
比類なきプレーの質。
理想のプレースタイルを心に描いていなければ、
あんなプレーができるようにはならないよ。
彼らはゴールを決めた瞬間、必ず天を見上げる。
私にはあの仕草が、サッカーの神様に挨拶しているようにしか見えないんだ。
ブラジルは伝統的に美しいサッカーをしようとする。
1−0で勝って満足するような国ではないんだ。
国民全体がプレーの質にこだわり続けている。
相手に勝つことよりもいかに美しいプレーをしたかを考えている。
サッカーの神様に愛される資格がある国だと思うよ。
イングランドを率いるベッカム主将。
ブラジルを率いるロナウジーニョ主将。
サッカーを愛して止まないこの人たちが
決勝で優勝トロフィーにキスをする、
その資格があると思う。
皆さんがサッカー観戦をするときも、気が向いたら
選手ひとりひとりのプレーに
サッカーに対する愛を感じてみてください。
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7/2にイングランド、ブラジルともに敗退。
一夜で望みは潰えました。
私ごときの浅薄な直観では、サッカーの神様の真意を量りきることはできなかったようです。
でもやっぱり「勝つこと以外の何か」を背負っているサッカースタイルは好きです。
イングランド、ブラジル、良いサッカーを見せてくれてありがとー!!